Day9.標高5,550mの世界(動画有)@ネパール

2015年12月09日 category:ネパール | 世界の街から

SHIHOさん、ついに目的地の5550m地点に到着です!!素晴らしいランドスケープ。空は青く澄み、荘厳、雄大な山々に畏敬の念を抱かずにはいられません。今回は動画もアップされています。美しい景色をご堪能ください!!

 

 

 

9日目:GorakShep ゴラクシップ(5,140m)5:50~KalaPatthar カラ・パタール(5,550m)8:40 30分休憩~ゴラクシップ 11:50 昼食50分~Lobuche(4,910m)14:20
歩行時間:8時間半(休憩込)

 

 

いよいよ本日は最終目的地、エベレスト山群が見渡せる「カラ・パタール」へ。

前日の夜、夕食後にクマルさんとミーティング。

「明日の朝は何時に出発するの?」

クマル「ロブチェまで戻らないといけないから、朝6時かな。」

「は、早いね…寒そう…;」

クマル「5時半くらいに温かいミルクティーでも飲んで出発しよう」

 

ということで、朝5時半前くらいに起きる。

真っ暗。

部屋の電気も付かない。

廊下の電気も付かない。

そしてものすごく寒い…。

 

クマルさんが起きてるかの確認で、私の部屋に来た。

「…クマルさん、温かいミルクティーは飲めるのかな?」

クマル「エブリシング クローズ…」

 

ですよね~( ;∀;)
くそ~~~期待もたせやがってー泣。

 

前日話し合ってる時に、ちらっと「キッチン開いてるのかな?」という疑問はよぎったものの、クマルさんが他のネパール人に何やら聞きながら私に話したため、てっきり開いてるか確認して言ってくれたのだと思っていた。
やっぱり人に任せっきりはダメだな~と思いながらも、寒さと寝起きのイラ立ちも相まってつい「ちゃんと確認しておくべきでしょ!」とクマルさんに怒ってしまった。たかがミルクティー…されどミルクティー;この寒さの中での「温かいもの」は、うどんにネギ、くらいの重要なポジションなのだ。

 

まぁいくらダダをこねてもスタッフは誰も起きていないため、どうしようもない。
ヘッドライトの明かりの中、クッキーを冷たい水で胃袋に流し込む。

 

6時前になると外は明るくなった。
太陽は出ているが、まだ日光は届いていない。むしろまだ月が出ている中出発する。

 

PB080341s

 

太陽が出ていないとものすごく寒い。
私は足は普通の靴下、手は100均の軍手、という装備しか無かったため、本当に手足の先が凍傷になるのではないかと心配した。

 

PB080342s

 

とにかく指先を動かしながら歩いている内に、凍傷になる前に何とか太陽が出てくれた。

「Sun Cammmming!!!(太陽でたよ!)」

 

PB080347s

 

二人して喜ぶ。

 

私が上っている間に、下っているグループもいて、1つのグループは高山病がひどくなり途中でUターン、もう1つのグループはカラ・パタールで朝日を見てきた、とのこと。

朝日見るって…深夜2時とか3時に出るらしい。

 

変態やな…(・∀・;)

 

絶対嫌や……。

 

 

道無き道をひたすら登る。

 

PB080348s

 

 

もうむちゃくちゃしんどい。
本当に「何でこんなことしてるんだろう…」と何度思ったか。

 

最後はお決まりのゴツゴツした岩場をよじ登る。

 

PB080350s

 

到着!!!!!

 

PB080371s

 

PB080355s

 

「クマルさん!ここ最終地点!?」

 

クマル「そうだよ!」

 

「Congratulatioooons!!!!」
(つい自分に「おめでとう」と叫ぶ私。)

 

クマル「Sorry?(え?何て?)」
↑聞き取れなかったというよりも、意味が分かっていない。

 

 

ク~マ~ル~~~!!!( ;∀;)

 

えぇ~…私、9日間かけてようやく辿り着いて感極まってる時に「Congratulations」の意味を説明しないといけないの!?

 

若干げんなりしていると、そのやり取りを見ていた他のトレッカーが「Congratulations!」と言って拍手をしてくれた。

!!!(´;ω;`)

 

良かった~!共感してくれる人いた~!
この一言でもの凄く救われた。本当に感謝。

この時は私達以外に、この女性トレッカー一人しかいなかったので、一人で来たのか聞いてみると、友達と上ってたけど、先に着いたから待っているところ、とのこと。友達もてっきり女性だと思っていたが、数十分後来たのはガタイのいい男性で、高山病でかなりキツそうだった。

 

標高5,550mのカラ・パタールから望むエベレスト山群。

 

PB080351s

 

真ん中の黒い山が、世界最高峰・標高8,840mのエベレスト(チョモランマ)!

 

景色が写真で伝わりにくいので、動画でどうぞ。

 

 

後で見ると風の音もすごいな~。

 

 

PB080357s

 

クマルさんと。

 

PB080362s

 

私の右にうっすら湖も写ってるのだが(プモリ湖だったかな…)、予想の反して濁っていた。現実なんてそんなものだ笑。
こうして見るとクマルさんより私の方が薄着に見える…;

 

実際には、カラ・パタールの途中からでも、景色はほとんど同じで、エベレストも見えている。
前日の夜、他のトレッカーに「体力無いから頂上まで行けるか分からない…」とこぼしていると、「途中から景色は同じだから、無理だったら途中で引き返せばいいんだよ」と言われたが、やはり頑張って頂上まで登って良かったと思う。
景色がどうこうというよりも、私は「ここが標高5,550mの世界か!」という達成感の方が先立っていた。

 

さ、帰ろ…。

 

PB080373s

 

 

12時前。
ゴラクシップの宿に戻って昼食を取る。
この時またしても私は軽い頭痛がしていた。上りじゃなくて下りで良かった…。

そして昼食後は2日前に泊まったロブチェに戻って、そこで1泊する予定だったのだが。

クマル「今日もし良かったらペリチェまで行かないか?」

「は!?ペリチェまで!?何で?」

クマル「今日そこまで行くとナムチェまで戻るのを1日短縮出来るよ」

「ペリチェまで何時間くらいかかるの?」

クマル「ロブチェから2時間くらいかな。」

つまり…着くのは4時5時…?

「却下!」

 

ただでさえ頭痛でしんどいって言ってるのにこの男は~!(# ゚Д゚)
確かに1日減れば、1日分のポーター代は払わなくていいため、お金の面では助かる。が、いくら帰りは高山病の心配をしなくていいと言えど、そんな疲れることはしたくない。

というか、

 

働けよ、クマル(# ゚Д゚)

 

仮にも二児の父(7歳と5歳の子供がいると言ってた)だというのに…。
またしても怒りをおぼえながらゴラクシップの宿を出る。

 

宿のダイニングルーム。

 

PB080382s

 

どこのダイニングルームも、朝と夕方以外は閑散としている。

 

宿・レストランの扉にはステッカーが沢山。

 

PB080380s

 

PB080381s

 

多いほど人気宿…なのかは知らないが、そんな印象も受ける。

ご飯を食べて出発。

 

PB080387s

 

 

ロブチェの宿に戻り、夕食時。
明日の予定をクマルさんと話す。
残りの予定は

明日:パンボチェ泊
明後日:クムジュン泊
その次:ナムチェ泊

クムジュンという村はナムチェの近く。
よって、明後日のクムジュンでクマルさんと別れる予定。

 

クマル「明日はプンギまで行かないか?」

「は?プンギ?どのくらいかかるの?」

クマル「ここから7、8時間くらいかな」

「プンギに泊まったとして、次の日クムジュンまでは何時間くらいなの?」

クマル「2、3時間くらいかな?」

 

…明日8時間歩いて、次の日2時間!?

配分おかしいやろ(# ゚Д゚)

 

「…何で?」

クマル「早くクムジュンに着いたら、クムジュンを色々見て回れるじゃないか」

 

確かに私はクムジュンで見たいものがあったが、そのために1泊したいわけであって、早く着くといいというものでも無い。
クマルさんとはクムジュンまでという約束なので、早く着いたとしても払うお金は変わらない。

 

…というか。

 

どんだけ早く帰りたいんだクマル!!(# ゚Д゚)

 

いや、早く子供に会いたいんだろうけど…仕事はちゃんとしてほしい…;

もちろん提案は却下して、明日は当初の予定通りパンボチェに泊まることになった。。。

 

 

 

【本日使ったお金】
チキンヌードルスープ R450
紅茶 R110
レモンティー R100
フライドライス R550
ミルクティー R100
宿泊費 R100
合計:R1410

 

 

 

4回に渡って、SHIHOさんのエベレスト登頂をお伝えしてまいりました!海外旅行上級者SHIHOさんのレポート、見ごたえ読み応えありましたね。クマルさんとのやりとりも楽しみのひとつでした。無事に登頂、下山できてよかったです。たくさんの素晴らしい景色を見せてくださってありがとうございました。SHIHOさん、これからも安全にディープな旅を続けてくださいね。

 

 

旅女TabijyoSHIHOさんのエベレスト登頂前編をご覧になりたい方はこちら

投稿Day9.標高5,550mの世界(動画有)@ネパール三井住友海上海外旅行保険 の最初に登場しました。

ページ上部へ