今回はスイス在住のApfelさんから
クリスマスの路面電車を紹介していただきました。
チューリッヒの街を市民の足として日夜走り続ける走るトラム。
(トラム=路面電車)
市内各所に網羅されたトラムのラインは町中のどこへ出かけるのにも便利で、
無くてはならない存在であるのですが、
そんなスイスの街角で、
クリスマス前の子供たちのお楽しみ、
「メルリトラム」が今年もチューリッヒの街を走っています。
『メルリ ( Märli )』 とは、
ドイツでのメルヘン ( Märchen ) の “スイスドイツ語” バージョンで、
『トラム(Tram)』は路面電車を意味し、
“メルヘンチックな路面電車” と言う意味合いの
このクリスマス限定トラムは、
4歳から~10歳の子供たちを対象にクリスマス前の
11月最終週から約1ヶ月間、
一部の日曜日を除き毎日チューリッヒの街を走ります。
メルリトラムがスタートしたのは1958年の事。
55年間もの長きに渡り毎年、
クリスマスで賑わう市内を子供たちの夢を乗せて走っているこのトラム。
トラム自体は約100年も前に造られた年代物で、
クリスマスの前にだけ毎年街にお目見えします。
トラムに乗車できる乗客はチケットを確保できた子供たちだけ。
チケットの料金は8フラン(約 900円 / 2013年12月現在)
人気のこのトラムは発売と同時にチケットが売り切れになる事も多く、
親たちは子供たちを喜ばせようと、並んでチケットを入手!
親が何とかして手に入れたチケットを持った子供たちだけが
メルヘンの世界を体験できるという、
実は過酷な裏事情があったりも・・。
夢のトラム内ではサンタのコスチュームを身に着けた
“サミクラウス”(= スイスのサンタクロース)役の運転手と、
天使役の女性2人の大人が3名、あとは10人の子供たちだけ・・。
約20分のメルヘン電車の旅の途中には、
天使たちが絵本を読聞かせたり、
みんなで歌を歌ったりして過ごすのだそう。
先日、週末の土曜日に街に出た際、
ちょうど集合場所となっているベルビュー
(チューリッヒ市内の湖畔エリア)で、
そのトラムの出発の場面に出くわしました。
行ってらっしゃーい。
しばしの間、子供たちだけの短い路面電車の旅の始まりです。
毎年この路面電車を目にする度、
クリスマスが近づいて来た事を実感するチューリッヒの街。
子供たちだけではなく、
大人の心をもなぜか温かくしてくれるこのメリルトラム。
変わらないここスイスで、
ず〜っと子供たちの夢を乗せて、走り続けて欲しいものです。
★スイスの様子がよく分かる
Apfelさんのブログ⇒ http://blog.livedoor.jp/erdbeere0712/