おなじみ“おさんぽベルリン”のクボタさんから、コーヒーの話題です。いわゆる“ベトナムコーヒー”ではなくハンドドリップで飲めるとのこと。さてお味はいかに?
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ベルリンってね、ベトナム人が多く住んでいるんですよ。なぜかというと1970〜80年代に、ベトナムから旧東ドイツへ渡った人々がいたからです。両国はどちらも社会主義国。両国間の国家協定で、ベトナム人が旧東ドイツで職業訓練を受けて働いたり、学んだりしたそうです。また、ベトナムと資本主義国の旧西ドイツ間にもつながりがあり、旧西ドイツへ渡ったベトナム人もいます。
その名残で今でもベルリンには、ベトナム人とベトナム系ドイツ国籍保持者が合わせて約4 万人います。ベルリンの人口は2016年で約365万人なので、ベトナム人とベトナム系はそのうちの約11%に当たり、アジア人の中でダントツで多いんです(統計はこちら→https://www.statistik-berlin-brandenburg.de/publikationen/stat_berichte/2016/SB_A01-05-00_2016h01_BE.pdf)。
そんな背景もあり、ベトナム人による八百屋さんや食品店は、ベルリン、特に旧東ベルリン地域にこれまでたくさんありました。そしてこの4〜5年ほどで、センスのいいベトナムレストランが急激に増えました。私の独断では、ベトナム系(おそらく両親がベトナム人で、ドイツで生まれ育った2世)のお店は、素敵なところが多いです。
そして今度は、ベトナムのカフェが登場したんですよ。それはノイケルン地区にあるMaison Han(メゾン・ハン)。文字通り、ベトナムからコーヒー豆を買い付けて、店内で焙煎して提供するカフェです。
私はこれまで、ベトナム産コーヒーは苦味の強いロブスタ種がほとんどじゃないかと思っていたんですが(コーヒー豆の種類についてはこちらを参考にしてください→http://www.agf.co.jp/enjoy/cyclopedia/flow/atoz_04.html)、それは私の勉強不足で、アラビカ種もあるそうなんです。
LAC DUONG HONEY PROCESSEDのコーヒー。ぜひともストレートで。
Maison Hanでは、ベトナムで生産された高品質のアラビカ種コーヒーをハンドドリップで提供しています。
今回私がいただいたのは、LAC DUONG HONEY PROCESSED。ライトな口当たりで、心地よい酸味があり(嫌な酸っぱさとは全然違います)、おいしかったです。私の中でベトナムコーヒーに対するイメージが一気に変わりました。
自家焙煎豆は店内とネットショップで販売
奥の部屋の一角がロースター。コーヒーのいい香り〜
そのほか、ベトナムコーヒーと聞いてすぐに思い浮かぶ、コンデンスミルクを加えて飲むタイプのコーヒーもあります。こちらは上記の豆とは種類や焙煎が異なり、同じコーヒーとはいえ、ほとんど別の飲み物、別のおいしさだと思いますね。
自家焙煎コーヒーはほかにも数種類あって、店内で販売しているほか、ネットショップでも購入できます。
おいしそうなフードもあるので、今度はランチを試してみたいな〜。
(text and photo_Yuki Kubota)
Maison Han メゾン・ハン
住所 Pannierstr. 40, 12047 Berlin(ノイケルン地区)
URL https://www.facebook.com/maisonhan/
営業時間 月−日 9:30-18:00
定休日 無休
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ライター久保田由希さんとガイド松永明子さんのブログはこちらhttp://osanpoberlin.blog.fc2.com/
投稿ハンドドリップのベトナムコーヒーをいただけるハイセンスなカフェ! @ベルリンは海外旅行保険 の最初に登場しました。