Man is Small / tinou bao
フィレンツェの生返事で
大金を失うことになった僕は
いつものことながら
ピラミッドの国で傷心旅行だ。
安易な頷きは命取りだと
改めて魂に刻みながら
硬い駱駝の背に揺られる。
また積み重ねればいい。
目前の偉大な四角錐は
再出発を誓う眺めなのだ。
Cairo, Egypt / Bakar_88 EGYPT / Michael Gwyther-Jones
Cairo Egypt October 2009 / David Berkowitz
The Mosque of Muhammad Ali Pasha or Alabaster Mosque – Cairo, Egypt / David Berkowitz
古代文明が香り、神秘の魅力が漂う地、エジプト。
しかし、2011年の大規模反政府デモの影響により、かつてこの地を訪れた12万人もの邦人渡航者は、今や4分の1以下に減少。日本との関係が良好な国ゆえに、閣僚等要人レベルの往来は頻繁なものの、やはり政情の不安は観光目的の旅の意欲には、かなり大きく影響する。
暫定政府が発足し、新たなステージに入りつつも、依然デモ等の混乱は続く。外務省からも渡航の是非を検討する勧告がなされている。シナイ半島やリビアの国境付近に至っては、より重い渡航延期勧告が発出される現状である。
そんな中で、民主化に向けて、憲法改正などの第一歩を踏み出そうとしているエジプト。旅人である限り、月夜に輝くピラミッドを静かに眺めるという夢は、どうしても捨てる気になれない。
クレオパトラに思いを馳せる図書館
2014年02月13日 category:エジプト特集
Bibliotheca Alexandrina / D-Stanley
ペーパーレスの時代に「書物」という響きは、どことなく古い。カビ臭ささえ感じる。
しかしながら、手に取ったときの、あのずっしりとした重みは、知の重さでもある。信頼に足るかどうかは別として、この重量感こそが書物の魅力だといってもいい。
紀元前300年頃、プトレマイオス1世は世界中の知識を結集させる目的で、エジプトにアレキサンドリア図書館を建設した。そこには、文学のみならず医学や数学、天文学といったあらゆる学問が集結し、科学者アルキメデスなど多くの学術者の活動に貢献したといわれる。
もちろん印刷技術のない時代。書物の収集は、港に着く船から書物を一時没収し、手書きで写していたのだという。アレキサンドリアを愛した才女クレオパトラも本好きで知られる。彼女が世界中の学者を呼んで写本させ、図書館の蔵書を充実させたという話もある。
Inside Bibliotheca Alexandrina (2007-05-031) / Argenberg
しかし、何といっても紀元前の話である。長い年月の中で書物は朽ち、戦火や略奪等で消失することになる。そんな歴史を経て、2002年に再建されたのが、新しいアレキサンドリア図書館である。
建物のどこからでも海が見える設計の近代的な様相のアレキサンドリア図書館。自然光が差し込む明るい館内には、40万冊(最終目標は800万冊)の蔵書が、誰かに何かを授けるのを心待ちにしている。開館時間は曜日によって異なるが、閉館は午後7時30分。 プラネタリウムや古代エジプトを知る博物館等も併設している。
腕がだるくなるほどの重みは、おそらく無意味ではない。いつの時代も、書物を手にすることをためらってはいけない。
モーセが十戒を授かった山
2014年02月13日 category:エジプト特集今回はOlieさんからのレポートを参考に、エジプトのシナイ山をご紹介します。
エジプト・シナイ半島にある標高2285mの「シナイ山」。
ここは、『旧約聖書』の『出エジプト記』で、荒野の旅を続けたモーセが登り、神から十戒を授かった山と言われています。巡礼する方にとっては、まさに聖なる山ですが、シナイ山は世界各国からの登山者で賑わっており「巡礼」と銘打った方ばかりではないようです。
山頂でご来光を拝むには、2通りの登山コースがあります。ひとつは3750段の階段を登るハードなコース。もうひとつはラクダで登れる緩やかな迂回コースです。後者を選ぶ人が圧倒的に多いようですが、こちらも最後に750段の階段を昇ることは避けられません。
Olieさん達は、この750段を(なんと生後5ヶ月のお子さんを抱いて!)登られたご様子。登山の所要時間は往復4~5時間と言われていますので、朝日を見るには深夜2時頃に登り始めるイメージです。Olieさん撮影の幻想的な写真は夕日。日没のシナイ山を満喫なさったようです。
こちらの写真は山頂にある茶屋。登頂で「くたばった」というOlieさんですが、ここで「ミロ」の入った珈琲を飲んで元気になられたのだとか。
※登り口となる聖カトリーナ修道院付近は、2012年に外国人の拉致事件が相次いだ場所です。(外務省情報によると、事件の背景は不明。被害者は事後に解放)聖地だからと油断はできません。安全面や体調面に留意しながら、登山を楽しみたいものです。
Man is Small / tinou bao
フィレンツェの生返事で
大金を失うことになった僕は
いつものことながら
ピラミッドの国で傷心旅行だ。
安易な頷きは命取りだと
改めて魂に刻みながら
硬い駱駝の背に揺られる。
また積み重ねればいい。
目前の偉大な四角錐は
再出発を誓う眺めなのだ。
Cairo, Egypt / Bakar_88 EGYPT / Michael Gwyther-Jones
Cairo Egypt October 2009 / David Berkowitz
The Mosque of Muhammad Ali Pasha or Alabaster Mosque – Cairo, Egypt / David Berkowitz
古代文明が香り、神秘の魅力が漂う地、エジプト。
しかし、2011年の大規模反政府デモの影響により、かつてこの地を訪れた12万人もの邦人渡航者は、今や4分の1以下に減少。日本との関係が良好な国ゆえに、閣僚等要人レベルの往来は頻繁なものの、やはり政情の不安は観光目的の旅の意欲には、かなり大きく影響する。
暫定政府が発足し、新たなステージに入りつつも、依然デモ等の混乱は続く。外務省からも渡航の是非を検討する勧告がなされている。シナイ半島やリビアの国境付近に至っては、より重い渡航延期勧告が発出される現状である。
そんな中で、民主化に向けて、憲法改正などの第一歩を踏み出そうとしているエジプト。旅人である限り、月夜に輝くピラミッドを静かに眺めるという夢は、どうしても捨てる気になれない。
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クレオパトラに思いを馳せる図書館
2014年02月12日 category:エジプト特集
Bibliotheca Alexandrina / D-Stanley
ペーパーレスの時代に「書物」という響きは、どことなく古い。カビ臭ささえ感じる。
しかしながら、手に取ったときの、あのずっしりとした重みは、知の重さでもある。信頼に足るかどうかは別として、この重量感こそが書物の魅力だといってもいい。
紀元前300年頃、プトレマイオス1世は世界中の知識を結集させる目的で、エジプトにアレキサンドリア図書館を建設した。そこには、文学のみならず医学や数学、天文学といったあらゆる学問が集結し、科学者アルキメデスなど多くの学術者の活動に貢献したといわれる。
もちろん印刷技術のない時代。書物の収集は、港に着く船から書物を一時没収し、手書きで写していたのだという。アレキサンドリアを愛した才女クレオパトラも本好きで知られる。彼女が世界中の学者を呼んで写本させ、図書館の蔵書を充実させたという話もある。
Inside Bibliotheca Alexandrina (2007-05-031) / Argenberg
しかし、何といっても紀元前の話である。長い年月の中で書物は朽ち、戦火や略奪等で消失することになる。そんな歴史を経て、2002年に再建されたのが、新しいアレキサンドリア図書館である。
建物のどこからでも海が見える設計の近代的な様相のアレキサンドリア図書館。自然光が差し込む明るい館内には、40万冊(最終目標は800万冊)の蔵書が、誰かに何かを授けるのを心待ちにしている。開館時間は曜日によって異なるが、閉館は午後7時30分。 プラネタリウムや古代エジプトを知る博物館等も併設している。
腕がだるくなるほどの重みは、おそらく無意味ではない。いつの時代も、書物を手にすることをためらってはいけない。
★家族で話をする良い機会になりました!(40代男性)