2013年01月21日 category:チェコ特集
聖ヴィート大聖堂 内部 (プラハ城内)

今回は「ぶぅさん」のチェコ・レポートをご紹介します。
70代のお母さんを連れてチェコを旅した40代のぶぅさん。今回の宿泊は、初めて利用する「Hotel Clement ホテルクレメント」。ここはヴルタヴァ(モルダウ)川の側にあるスーペリアクラスのホテルです。この日は旧市街広場やプラハ城めぐりを満喫したこともあり、ぶぅさん達は歩き疲れてクタクタに。すぐにでもホテルで休みたい気分でしたが、地図を見てもなぜか一向にホテルにたどり着けません。もしかするとこれは、迷子状態・・・?!
青空マーケットのチーズ専門店(プラハ・旧市街広場)

疲れも手伝って、だんだんと不安になるお母さん、そして何とかしなければと焦るぶぅさん!意を決して、通りがかったスラブ系の若い女性に道を尋ねてみることにしました。ところが呼び止めた彼女は英語が全く喋れないようで、説明は全てチェコ語。もちろん、ぶぅさんにチェコ語の心得はありません。ますますテンパってしまうぶぅさんでしたが、「火事場の馬鹿力」とはこういうことをいうのでしょうか。難解で知られるチェコ語が、なぜか聴き取れるのです!
火薬塔とその隣の市民会館(プラハ)

Powder Tower / joyosity Obecni Dum / –Filippo–
この不思議な現象に我が耳を疑いながらも、夢中で聴き入ること数分間。「Prašná Brána プラシュナーブラーナ!」火薬塔(を目指して)という彼女の説明どおりに進むと、無事ホテルに到着することができました。後で考えてみても、どうしてあの時に聴き取れたのか全くわからないのだとか。困っている外国人を何とか助けようとする現地の人と、異国の言語を必死で聴き取ろうとする旅人とが、ハートの部分で通じ合ったのでしょうか。旅には時として、こんな奇跡も転がっています。
Hotel Clement ホテルクレメント
ぶぅさんの印象 ★★★★☆
ここはスーペリアクラス(中級)でしたが、日本でいうと小さめの綺麗なビジネスホテルといった感じです。フロントは、ずっと同じ女性がひとりで切り盛りしていました。お風呂がイマイチだったので星4つです。(シャワーを浴びたら、ユニットバスの床が洪水・・・!)
★そろそろ保険の「かかりつけ」決めませんか?
2013年01月21日 category:チェコ特集
マリオネット専門店 (プラハ城近く)

「マリオネット」という響きに、どこか物悲しさを感じたら、それはチェコが歩んできた歴史のせいかもしれません。
15世紀の前半からハプスブルク家の支配下となったチェコでは、ドイツ化を強いられ「暗黒」と呼ばれる時代が続きました。チェコの言語や文化は低俗なものとして扱われ、公に使用することを禁じられたのです。そんな中で、紀元前の信仰儀式が起源とされる人形劇(マリオネット)だけが、ひっそりとチェコ語で上演され続け、後にチェコ民族復興運動の支えともなりました。人形(パペット)たちの小さな体には、チェコ人の魂が吹き込まれ、彼らの代弁者としてこの時代を生き抜いたのです。
人形劇のテーマは、プラハの伝説や家族の日常、男女の愛など様々ですが、メルヘンの世界でありながらも人形はちょっぴりグロテスク。道化役のおどけたパペットでさえも、その哀愁を帯びた眼差しからは今にも心を見透かされてしまいそうな凄みが感じられます。歴史的背景から、単なる娯楽という立ち位置ではいられなかったマリオネットの苦悩が、そこに見え隠れしているのかもしれません。
マリオネット劇場(博物館を併設)

Marionette Museum / idleformat
今では観光客向けに英語での上演もあるマリオネット。代表的な劇場は、オーソドックスな演出に定評のある国立マリオネット劇場などですが、プラハの街をめぐれば約50箇所もの劇場が点在しています。中には人形劇学科の学生らが上演する「ディスク劇場」や、人形劇ばかりをひたすら上演している市営の「ミノル劇場」など、本場ならではの地元密着型の劇場もちらほら。
もしもマリオネットを初めて鑑賞するなら、やはりオペラの名演目でもあるモーツァルトの「ドン・ジョヴァンニ」が王道です。ご存知のとおり「女たらしが地獄に落ちる話」ですが、チェコに漂う独特の切なさを体感するには、この喜劇とも悲劇ともとれる作品に触れるのが、なぜかぴったりのような気がするのです。
★日帰り入院から保障する医療保険
2013年01月21日 category:チェコ特集
2012年12月17日 category:インド特集


Sun setting over the Presidential Palace, New Delhi / Larry Johnson
何年ぶりだろうか。
雑踏で鉢合わせるには刺激の強すぎる
そんな人に遭遇した。
彼女は相変わらず辛口で、僕を見るなり
少し痩せたことと、無沙汰を批判した。
僕も相変わらず逃げ腰で、夕暮れ時を理由に
早く立ち去ることばかり考えた。
それでも僕は 彼女が嫌いではない。
真っ向から勝負しては悔やむものの
スパイシーな彼女に体温を上げる自分が
ときどき懐かしくなる。


India – Madurai – 021-2 – Rajasthani pilgrims / mckaysavage
人口12億のパワフルな市場、そして多くの民族と宗教がひしめき合う、インド。
近年、ITや自動車、医薬品などの産業でめざましい成長を遂げるこの国は、世界第1位の製作数・観客数を誇る「映画大国」としても、その勢いが止まらない。映画産業の中心地、ムンバイ(旧ボンベイ)をハリウッドならぬ「ボリウッド」と呼び、唐突感あふれるコミカルな作風で、インドに漂う独特の世界観を発信する。
そんなインド市場に向けて、日本は今月23日から人気アニメ『巨人の星』をリメイクした『スーラジ ザ・ライジングスター』の現地放送をスタートさせる。こちらは野球ではなく、インドで人気のクリケットがテーマだ。今年、国交60周年を迎えた日本とインド。来年はこんな旅先も、あなたの人生を豊かにするかもしれない。
★豊かな人生のためにできること。必要な人に必要な保険を。
2012年12月17日 category:インド特集

India – Varanasi – 031 – laundry on the ghats / mckaysavage
今回は、旅人さんのインド・レポートをご紹介します。
インドで度々お腹を下しながらも、波乱万丈の旅を続ける旅人さん。この日はボランティアをするために早起きをして、バラナシにあるマザーテレサハウスに向かいました。マザーテレサハウスでは病気を抱えた人や親に恵まれない子ども達などが生活していて、各国からのボランティアが集まることでも知られています。

この日は男女3名ずつ、合わせて6名がボランティアに参加しました(うち日本人は3名)。ここでは男女に分かれて活動するのですが、旅人さん(男性)は地下で掃除や洗濯、チャバティ(インドのパン)作りなどをお手伝いしたのだとか。スタッフの人々は厳しいうえに英語があまり使えず、終始ヒンドゥー語での指示。今にも棒でお尻を叩かれそうな雰囲気の中、なんとかジェスチャーで感じ取るしかない!!

そんな活動を何とか無事に終え、ガンジス川のほとりをお散歩していると・・・遭遇したのがこの光景です。インドでは衣類を石に叩きつけて洗濯するのが一般的で「洗剤の実」と呼ばれるエコな植物を使って汚れを落とす人もいるようです。そして、何家族分でしょうか。大量の洗濯物が整然と干されています。インド人といえば、何かにつけていい加減な性格が取り沙汰されますが、お洗濯に関しては案外キッチリしているんですね。暮らしぶりを肌で感じたからこそ分かる、リアルなインド人の姿です。
★60歳を過ぎ、これからの入院が心配です。(60代男性)
2012年12月17日 category:インド特集
とっても甘いインドのおやつ 「ジレビー」

Merry Christmas, Indian Way! / Koshyk
豊富な香辛料を巧みに操り、飽きることなくスパイシーな料理を食べ続けるインドの人々。
そんな激辛生活の反動なのか、インドスイーツの甘さは尋常ではありません!例えば、伝統菓子の「ロッソゴッラ」。これはミルク味の生地を丸めてシロップ漬けにしたものですが、一口噛むとスポンジに染み込んだシロップがほとばしり、口内をとんでもなく甘い世界へと誘います。この他にも揚げドーナツのシロップ漬け「グラブジャムン」や、ミルク風味の半生菓子「バルフィ」など、インドではシロップや牛乳を使ったスイーツが多いのが特徴です。
牛乳の多用はインドの宗教とも深く関係しています。インドでは国民の約8割がヒンドゥー教徒。牛を聖なるものとして崇めるお国柄で、不殺生の戒律により牛肉は食べません。しかし命を奪うことなく得られる牛乳は神からの恵みと捉え、むしろ積極的に頂戴するのです。牛乳は辛い料理がまだ食べられないインド幼児の貴重な栄養源としても重宝されています。
スパイスいろいろ
spice_1 / srqpix
それにしても、大半がシロップ漬けのお菓子なんて、すぐに虫歯になってしまいそう。でも、インド人は虫歯が少ないことで有名なんです。その理由は「歯磨き」をかなり念入りに行うから。食後であれば道端でも列車の中でもお構いなし。いたるところに歯磨きをする人がいます。特徴的なのは、歯ブラシではなく「ニーム」という木の枝を口にくわえている人が多いということ。ニームは日本でも害虫除けの木として知られていますが、その薬効をインドでは古くから歯磨きや治療薬に用いてきました。歯磨き粉や楊枝はインドからアジア各国に広まったともいわれています。お洗濯と同様、オーラルケアでも予想外にキッチリなインド人なんですね。
更に、虫歯になりにくい理由がもうひとつ。インドのカレーに使われる多種多様のスパイスには、漢方成分が含まれるものが多くあり、薬膳としての力を発揮しています。例えば「クローブ」というスパイスは抗炎症作用があるので虫歯の上に乗せると痛みが軽減するんだとか。激辛カレーと激甘スイーツなんて、インド人の味覚って変じゃないの?と思っていましたが、ある意味では理にかなった食習慣だったんですね。
でも、インドがキッチリな話ばかりで終わるはずがありません。実はインドのパンやご飯には、かなりの確率で「小石」が混入しています。つまり、歯が折れてしまうというアクシデントは日常茶飯事!残念ながら、歯医者要らずの国というわけではなさそうですね。
★資料をじっくり検討できたので助かりました。(40代女性)
2012年12月17日 category:インド特集
2012年11月26日 category:セドナ特集
sedona

Sedona’s Red Rock / laszlo-photo
あまり多くを語らなかった人は
去った後に色んなことを考えさせる。
君が残した小さな箱には
古い写真の束が入っていた。
でも、僕らを写したものは
ただの一枚もなくて
どこだか判らない路地や
空の写真ばかり。
唯一、赤い岩肌の風景だけが
僕の知っている場所だった。
セドナは呼ばれて行くものだという。
ときには、こんな出発も悪くない。
2012年11月26日 category:セドナ特集

今回は、marronさんのセドナ旅行記をご紹介します。
セドナはアメリカ・アリゾナ州の中北部の街。州都フェニックスから車で2時間ほどのところにあります。小さな街ながらも、大地からの強力なエネルギーが渦巻く場所として、世界中の人々が癒しや浄化を求めて訪れます。今年、2回にわたってセドナを訪ねたmarronさんも、この地で並々ならぬパワーを浴びたひとり。自身と存分に向き合う旅となったようです。

パワーに満ちあふれているセドナでは、いたるところに自然界の不思議な現象が見られます。この小さな池の写真もそのひとつで、ネイティブアメリカンが聖地として大切にしてきた「セブンブルース」(またはアパッチ族の7つの池)と呼ばれる場所です。雨水や雪解け水が回転して渦を作り、大地に7つの穴を開けているのだとか。不思議なことですが、どんなに晴天が続いても、この水は干上がることがないそうです。

ねじれて生えている樹木や、4大ボルテックスの1つでベルの形をした岩「ベルロック」なども、この地に存在するエネルギーの表れです。ちなみにボルテックスとは、地球のエネルギーが渦を巻くように発生する場所のこと。地質学、考古学的にも貴重な史跡が多いといわれるセドナでは、自然の成せる業が人間の想像を遥かに超えてしまうことを、その身をもって語っています。※4大ボルテックス(ベルロック、エアポートメサ、カテドラルロック、ボイントンキャニオン)

これはmarronさんが街で遭遇した宇宙人!どうやらUFOセンターのオブジェのようです。彼らがこれほどまでに違和感なく溶け込んでいるのも、霊験あらたかなセドナならではでしょう。夜にはUFOツアーなるものも開催されているとか。
地球の景色は「見えるもの」だけで彩られているわけではないんですね。それを実感する街、セドナです。
★いろんな国をご紹介!「Close up!」はこちら
2012年11月26日 category:セドナ特集

Native American Headdress / Chris. P
自然との調和を考えるとき、ネイティブアメリカンの存在は欠かせません。
セドナから車で3時間程のところに、「ホビ族」の居留地があります。彼らはネイティブアメリカンの一部族で、マヤ文明の末裔ともいわれています。「ホビの予言」などでその名を耳にした方もいらっしゃるかもしれません。ホビ族の暮らしは「カチナ=katsina」という精霊の信仰に支えられています。伝承のために作られ始めた「カチナ人形」も、今では彼らの貴重な収入源。その芸術性が高く評価されています。また、ホビ族は「水」との関係が密接な部族だといわれます。たとえばホビ族の農業は雨水のみに頼る自然農法。彼らの作るスイカやメロンは大変美味しいと評判です。しかし、恵みの雨がいつも思い通りに降ってくれるとは限りません。そこで行われるのが「祈りの儀式」なのです。

katsina doll / sarcozona カチナ人形
ホビ族は、暮らしの中で様々な儀式を行います。ガラガラヘビを口にくわえて踊る「蛇祭り」もそのひとつです。一説によると16日間も続くこの祭りは、豊作のための雨乞いが目的。事前に蛇を集めて祝福し、色々な儀式を経て祭りのクライマックスへと向かいます。猛毒の蛇をくわえて平然とダンスをするなんて、かなりの度胸です。しかし考えてみれば雨を乞うこと自体が命がけ。化学肥料に頼らず作物を育むホビ族にとって、自然界に生きる他の動物達の声に耳を傾けるこの儀式は、至極当然の営みなのかもしれません。これらホビ族の儀式は、基本的に非公開です。過去に訪れた観光客が無断で色んな箇所を撮影したことから、伝統の保全のため撮影禁止となった経緯があるのです。メモやスケッチも原則禁止。ツアーなどで見学できるのは比較的宗教色の薄い儀式です。
「ホビ」とは「平和の民」を意味します。一線を越えることなく、静穏に見つめる旅人でありたいものです。
★そんなセドナに「ロングステイ」したくなったら