2012年06月18日 category:イギリス特集

Leeds Castle 22-04-2012 / Karen Roe
世界には美しい城が数多く存在します。しかし、美しいうえに親しみやすい城というのは珍しいのではないでしょうか。
ロンドン郊外に佇む「リーズ城」は、200ヘクタールもの広大な敷地にブラックスワンや孔雀がたわむれ、巨大な迷路やゴルフ場なども併設される古城です。ご覧のとおり、城が川面に映る姿は圧巻!誰もが物語の一頁を連想してしまうに違いありません。
元々は、857年にサクソン王家のリーズ卿によって建てられた城ですが、その後王室の所有となり歴代の女王たちが暮らしたことから「貴婦人の城」とも呼ばれました。そして王室の手を離れて最後の城主となったのが、ベイリー夫人です。
ベイリー夫人は私財を投じて、この城をきめ細やかに改修していったといわれています。そして「恒久的に一般の人に使われるように」と非営利の財団を創設。夫人の死後も、市民に開かれた城として生き続けています。現在では、国際的な会議が開かれるほか、結婚式まで挙げられるというから驚き!季節ごとのイベントなども催され、ロンドン市民には「ウィンザー城」よりも人気があるんだそうです。
リーズ城を訪れるには、現地ツアーが便利です。世界遺産である「カンタベリー大聖堂」やテムズ川クルーズとセットになったプラン(日本語ガイド付き)もあります。素敵なお屋敷を訪ねる気分で、気軽に立ち寄ってみてはいかがでしょうか。
★そんなイギリスに、ロングステイしたくなったら
2012年06月18日 category:イギリス特集
2012年05月23日 category:オランダ特集
Kingdom of the Netherlands

Traditional-Windmills-Holland / Bogdan Migulski
本当に妙なもので、同じクラスに居たかさえ定かでない奴でも
異国の地で会うと途端に懐かしく、親しかった気分にさせる。
目の前の彼も、まさに同じことを思っているようで
今にも喋り出しそうな口元で、僕に近づいてくる。
「よう。」 「ああ。」
お互い呼び合う名前を思い出せずに、短い言葉を交わす。
違う誰かの名で呼ばれる虚しさを回避できただけでも、僕等は幸せだった。
むしろ長閑な風景の中で、多くを語るのはナンセンスに思えた。
しかし、名前が出てこない。
僕等は校庭の隅で蓑虫を集めていた頃と同じように
いたずらっ子の眼差しで、それぞれに風車を眺めている。



Van Gogh / HerryLawford Bierspeciaal Café De Paas / Fabio Bruna
holland klassiker / jot.punkt Amsterdam For a Day, PG Version / Megan Mallen
「世界は神が作ったが、オランダはオランダ人が作った」といわれるように、オランダを語るうえで「干拓」の歴史は切り離せない。
国土の4分の1が海抜0m以下という地理的条件により、常に洪水と向き合ってきたオランダ。この生死にかかわる経験は、結果的にオランダを「創意工夫の国」として発展させた。苦労の賜物である堤防や護岸工事の技術は今や世界中で活かされており、干拓事業を通じて生まれた住民間の協力・対話の精神も、オランダ流の政治経済の基盤になっているといわれる。
日本にとっては、400年前にオランダ船が漂着してからずっと、親交を深めてきたパートナー。「ビール」や「ランドセル」という言葉がこの国からやってきたことを考えると、故郷のような懐かしさを覚える人も少なくないだろう。
オランダを訪れ、鮮やかなチューリップ畑や偉大な画家ゴッホの作品に目を細めるとき、この国の地道さを記憶のどこかに留めておけたなら、更に豊かな旅路となるに違いない。
2012年05月23日 category:オランダ特集
一足いかが?

Amsterdam clogs dailyshoot / Leshaines123
★初来日!オランダが生んだ画家フェルメールの「真珠の首飾りの少女」
【東京:2012年 6月13日~9月17日】
★10年に1度の開催!フロリアード2012「国際園芸博覧会」
【オランダ:2012年 4月5日~10月7日】
★使わないと損!入場料や交通費がお得になる「オランダ・パス」
【オランダ:毎年発行 2月1日から翌年の3月15日まで有効】
★オランダで事件や事故に巻き込まれないために
【大使館発!オランダ安全の手引き】
2012年05月23日 category:オランダ特集

Maastricht / Bert Kaufmann
手に取った一冊に胸を躍らせることは、旅のはじまりに似ています。
どんなに薄い文庫本でも、読み手が自由である限り、そこには無限の可能性が広がっています。ふと立ち寄った本屋で、ズラリと並んだ背表紙を眺めていると、どこにでも行ける切符を手にした気分!最近は、立ち読みする客を追い払うどころか、読みながらお茶まで飲める本屋も増えたので、ますます「長旅」してしまう人も多いのでは?
そんな寛ぎの場ともいえる本屋ですが、なんとオランダには「世界で最も美しい」といわれる本屋があります。その名も「セレクシーズ・ドミニカーネン」。ご存知の方もいらっしゃるかも知れませんが、ここは英国ガーディアン紙の「世界の素晴らしい本屋10選」で第1位に輝いた本屋です!
築800年のゴシック教会をリノベーションしてつくられたこの本屋、オランダ最南端のマーストリヒトという町にあります。中に入ると、クラシカルな壁面画とモダンな黒い書架が絶妙にマッチしていて、息をのむほどに斬新な空間が広がっています。
さすがに日本語の書物はありませんが、教会の祭壇を利用したという一風変わったカフェも併設されているので、ここは本屋そのものを楽しむつもりで訪れてみては?旅先で思わず手に取った一冊から、新しい「旅」が始まるかもしれません!
★ショッピングも楽しめる!お洒落なパリ風の街「マーストリヒト」とは?
2012年05月23日 category:オランダ特集
アルクマールのチーズ市 (5月~11月)

El Mercado de Quesos de Alkmaar / jlastras
各家庭で、母から娘へ受け継ぐものとして、チーズ作りが伝えられてきたオランダ。世界的に有名な「ゴーダ」と「エダム」は、そんなオランダで育まれたチーズです。先日、約60年の歴史を誇るチーズの世界大会で、オランダのチーズが見事優勝!改めて、その伝統技術の凄さを世界に示しました。
写真は代表的なゴーダチーズ。マンガに出てくるような黄色い円盤型が印象的です。黄色の部分はチーズを保護するためのワックスなので、食べる時には剥がします。長いもので24ヶ月程かけて熟成しますが、若いうちはクリーミーであっさり、熟成するにつれて旨みやコクが増していきます。表情の変化を楽しみながら、自分の「好き」を探っていけるのが、チーズの魅力でもありますよね。
一方、エダムチーズは、製法がちょっと変わっています。フランスのチーズ「ミモレット」と同様に、「チーズダニ」の力を借りて熟成を進めます…。想像しすぎると、食べられなくなってしまいそうですが、他のチーズに比べて乳脂肪分が低いので、カロリーコントロール用に重宝するチーズです!粉チーズにして食べるのがおススメですよ。
ところで、今回優勝したオランダのチーズ「Cantenaar」は、豊かな味わいを持ちつつも「塩分や脂肪分は控えめ」という点が高く評価されたようです。オランダでは、年間20kg近いチーズを1人で消費するそうなので、チーズがヘルシーであるかどうかは、かなり重要な問題なのかもしれません!
★ご注意!観光地のチーズ工房で「スリ」が多発!
2012年05月23日 category:オランダ特集
★フリッツ★
Frites / adactio
いわゆるフライドポテト。ありえないほどマヨネーズを乗せるのが、オランダ風です。使うのは酸味の少ない甘めのマヨなんだそうです。それにしても、カロリーがすごそうですね。
★クロケット★
IMG_0191 / SheriW
これぞ定番の街角おやつ!日本のコロッケの原型となったものです。クリームコロッケが主流で、チーズ入りなどもあります。熱々のものが自動販売機で売られているのにはビックリ!
★キブリング★
Kibling / The Integer Club
ひとくちサイズの白身魚フライです。衣にハーブを効かせ、香ばしく揚げてあります。タルタルソースやガーリックマヨをたっぷり付けて、がっつり頬張りたいですね!
★ハーリング★
Herring! / WordRidden
オランダ人の大好物、生ニシンの酢漬け。旬は5~6月で、タマネギやピクルスを添えて味わいます。屋台ではニシンの尻尾を持って、ペロリと一口で食べる人の姿も見られます。
★おいしいものがいっぱい!そんなオランダにロングステイしたくなったら
2012年05月23日 category:オランダ特集
2012年04月23日 category:ベトナム特集


Early Morning / bgrimmni
思いのほか、静かな朝だった。
夜通し悩んでいたわりに、目覚めは悪くない。
僕は、糊をきかせたシャツにアイロンを当て、
古靴を丹念に磨いてから、部屋を出る。
腹が鳴っても、冷たいミネラルウォーターでしのぐ。
「フォーにするか、バンミーにするか?」
僕はこの国の朝食が、楽しみでたまらない。



cliff / permanently scatterbrained Water puppet theatre, Ha Noi / Jeremy Weate
Phở 96 / jeffgunn Hanoi Frogger 2 / Ian @ ThePaperboy.com
全人口の約6割が30歳以下という活気みなぎる国、ベトナム。
そのパワーは、道路を埋め尽くすバイクの群れを見ても一目瞭然だ。
彼らは埃にまみれた空気をものともせず、街を颯爽と駆け抜ける。
そんなベトナムを悠然と見守っているのが、この国の古きものたち。
無数の奇岩がそびえるハロン湾。フエやハノイ、ミーソンに佇む遺跡群。
中国やフランスの影響下で研ぎ澄まされてきた、食文化や職人技の数々…。
ベトナムには、躍進する若い力と揺るぎない歴史がある。
いつか旅人となる日が来たら、この絶妙なバランスを楽しんでほしい。