世界一と言われる美食の街【ヨーロッパ編・外せない三都市】

2023年01月25日 category:特集一覧

海外旅行が復活の兆しの中、あなたはどこへ何をしにいきたいですか? TRAVEL-MODE 2023年の第一弾は、まずは心も体も満たせる「食」にスポットを当てて、美味しいものを食べに行く旅を特集します。

 

画像:iStock

 

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「世界一の美食の街」と称賛される都市は、沢山あってどこが本当の世界一? 切り口は色々あって、角度やその時の流行りによって変動するのかもしれません。きっとどの街も我こそ「世界一」と誇りに思い、自慢の食材、腕を奮っていることでしょう。第一回目はヨーロッパからスタート。あなたが行ってみたい「世界一の美食の街」どこでしょうか。

 

◆リヨン(フランス)

まずは、フランス第二の都市・リヨンから紹介します。

リヨンはフランスのローヌ・アルプ地方にあり、北ヨーロッパと地中海地域の接点に位置します。ローヌ川とソーヌ川が合流する場所にあり、古くから交通と交易の要衝として栄えてきました。豊かな自然に恵まれ、川の幸、山の幸を素材にした料理は広く世界の食通に知られています。

世界遺産でもある旧市街には、トラブールという建物の回廊や中庭を伝って通り抜けられる通路などもあり、迷路を散策するように街歩きも楽しめます。リヨンは、地理的にボージョレやブルゴーニュなどのワイン銘醸地や、シャロレー牛、ブレスの鶏肉など美味しい食材の産地に囲まれています。リヨンを旅することはフランス美食の旅の王道とも言えるでしょう。

 

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【リヨンの食の特徴】
リヨンには「ブション」と呼ばれる大衆食堂が多く軒を連ね、素朴な家庭料理を味わう事が出来ます。リヨンの伝統的な料理の特徴は、豚や牛、鶏肉類の肉料理が中心です。内臓や皮、脂肪や血など肉のすべてが調理されているのが特徴です。前菜で出されるサラダリヨネーズ(リヨン風サラダ)は、日本でも馴染みのあるサラダではないでしょうか。サラダニソワーズ(ニース風サラダ)と並んで、フランスの二大サラダに数えられています。

 

画像:Wikimedia(Salade Lyonnaise)

 

また、「ブション」で欠かせないリヨンの名物料理と言えば「クネル」があります。
白身魚のすり身をオーブンで焼いた料理です。スフレのようにふわふわとした食感と濃厚ソースのハーモニーは日本人の舌にも合い、はんぺんに似ていると言われています。

画像:Wikimedia (File Quenelle de brochet sauce Nantua.jpg)

 

リヨンには4000軒を超えるレストランがあって、星付きのレストランも沢山あります。フランスの三ツ星シェフ、ポール・ボキューズもこの町で生まれています。ガストロノミーの重要拠点として、「食」に関して世界中から注目を浴びています。
12世紀から2010年まで約800年もの長きに渡り、リヨンの市民病院だった中世の建物は、2018年オフィス、商業施設や5つ星ホテルなどを擁した複合施設「グラン・オテル・デューGrand Hôtel Dieu」としてオープンし、建物の最も古い部分は、リヨン国際美食館(La Cite Internationale de la Gastronomie)として活用され、「食と健康」をテーマに学び、体験できる施設へと生まれ変わっています。

 

画像:wikimedia (Hôtel Dieu)

 

庶民の台所でもあるポール・ボキューズマルシェも外せません。
約60店舗ものチーズ・お肉屋・ソーセージ屋などのお店が一度に集まる食材市場。 中にはこの場で食べられるテーブルがあり小さなレストランになっているお店もあります。食べたいものをその場でお試しできるのも楽しみの一つとなります。

 

画像:iStock(Lyon, France – May 10, 2022 : Various sausages and meat at a butcher shop inside the famous Halles of Lyon)

 

 

◆サン・セバスチャン(スペイン)

ヨーロッパの美食を語る上で、欠かせないのがサン・セバスチャンです。
スペイン北部のバスク地方に位置するサン・セバスチャンは、ミシュラン星付きのレストランが集まっており、世界中の美食家たちが、絶対に訪れたいと願う所です。

サン・セバスチャンは「ビスケー湾の真珠」と称され、欧米の人たちにとってのリゾート地として有名な街でもあります。 自然に囲まれた魅力的な小さな街や村が多く、自然豊かな景色もバスク地方の特徴です。スペインのバルでよく見かける、小さなパンの上に肉や魚介類などを乗せて串をさしたピンチョスは、バスク地方の名物料理として知られています。旧市街では、立ち飲み屋バル文化が盛ん! 海の幸、山の幸を取り入れた創作料理など腕自慢が軒を連ね、近代的な食が観光資源となり世界中から注目を浴びています。

 

画像:iStock(San Sebastian, Spain )

 

【サン・セバスチャンの食の特徴】
サン・セバスチャンを代表する料理は、なんと言ってもピンチョス。フィンガーサイズの小さな世界にスペインのおいしさが凝縮していて、そのバリエーション豊かな食材の組み合わせ、味のハーモニーは、今席巻する食のスタイルの最先端と言っても過言ではありません。

バル=居酒屋というイメージがありますが、もう少し気軽なイメージで、お酒が飲めなくても食べることが好きな人なら、誰でも楽しめます。数多く店が立ち並ぶバル街を歩き、各店の看板オリジナルメニューを1皿ずつ試しながら「店をはしごする」というのが定番の楽しみ方です。1日3~4軒まわれば、スペインの美食を堪能することができます。沢山食べたい気持ちを抑えて、ぜひバル巡りを楽しみましょう。

 

画像:iStock(Traditional tapas food from Basque Country)

 

ブームとなった“バスチー”こと「バスクチーズケーキ」は、サン・セバスチャンにあるバルが発祥です。外側を黒く焦がしたキャラメルのほろ苦さと濃厚な風味のあるチーズケーキは、みんな大好きですよね。バスクチーズケーキは、このサン・セバスチャンにあるラ・ビーニャ(La Viña)というバルから生まれました。現地では単なる「チーズケーキ」を指す「タルタ・デ・ケソ」(tarta de queso)と呼ばれています。

 

画像:iStock(Basque burnt cheesecake freshly baked. Tasty San Sebastian cheesecake ready to serve and eat.)

 

ピンチョスと一緒に楽しむ「チャコリ」

 

画像:iStock(Waitress serving Txakoli)

 

チャコリは、バスク地方で古くから親しまれてきたワインです。ピレネー山脈の西に位置するバスク州で造られるチャコリは、アルコール度数が低く、フレッシュで爽やかな酸味とミネラル感が特徴のワインです。楽しみなのは、チャコリの注ぎ方にあります。観光客向けのパフォーマンスでもあるようですが、グラスの20センチほど上から注いでもらうと、きっと感嘆の声が漏れてしまうでしょう。高く注ぐのは、チャコリの香りを開かせ、酸を和らげるため、適度に泡を立たせるためと言われています。軽いので飲み過ぎに注意して、ピンチョスとのマリアージュを楽しみましょう。

豊富で新鮮な食材に恵まれたサン・セバスチャン。世界屈指の美食の街となったのは、資源だけに頼るのではなく「地産地消」「美食倶楽部」「4年制の料理大学」など、食を突き詰め日夜、研鑽と前進があっての今がそこにあります。

 

 

◆ブリュッセル(ベルギー)

ヨーロッパの美食と聞けば、真っ先に「ブリュッセル!」と答える方は多いのではないでしょうか。ビール、チョコレート、ワッフルなど既に日本でもベルギーの美味しいものして馴染みのあるものが沢山ありますね。美食というより「食い倒れ」的なイメージがあります。

ベルギーは、フランスやドイツ、オランダに囲まれた小さな国です。異なる文化が混ざり合うことが食文化が発達した所以でしょう。ベルギーの公用語は、フランス語、ドイツ語、オランダ語と3つの公用語が使われています。英語も話しますので4ヶ国語になりますね。ほぼ日本語しか話さない我々からすると、ちょっと不思議です。言語が複数あるということは、それだけ文化が混ざり合っているということになります。きっといいとこ取りをした結果、美食の国として発展したのもうなづけますし、そこがベルギーの最大の魅力ではないでしょうか。

 

画像:iStock(Grand Place Brussels, Belgium at dusk.)

 

「食」と並んで有名なのは、現存する建築物の美しさ。「アール・ヌーヴォーの建築の聖地」と呼ばれています。TRAVEL-MODEでも何度も登場した「グラン・プラス」は世界一美しい広場と謳われています。そのグラン・プラスから一歩入った裏通りにブリュッセルの胃袋と呼ばれる「イル・サクレエリア」があります。オープンテラスがひしめきあいレストランが軒を連ねます。

「イル・サクレエリア」を有名にしているのは、ムール貝のワイン蒸しとフライドポテト。ベルギービールの組み合わせは、ここで味わうべきです。ブリュッセルのみならずベルギーの名物料理とも言えるムール貝は、9月から12月が特に美味しい!バケツサイズのココットに入った香草風味のムール貝は迫力もあり、見ても美味しい!ムール貝の殻をピンチにして身を摘み、ぜひ手で食べましょう!

 

画像:iStock(Horizontal view of hands of a woman eating traditional mussel and french fries dish called “Moules et Frites”)

 

つけ合わせのフライドポテトは、なんとベルギー発祥。フリッツと呼ばれています。お腹に余裕があればおかわりもできます。ブリュッセルにあるムール貝レストランで最も有名なのは「シェ・レオン」。「イル・サクレエリア」には、客引きやぼったくりも多いので、初めて行く方は、老舗と言われているレストランを選ぶのがおすすめです。

ベルギーのビールはなぜ美味しい?
2016年、ベルギーのビール文化は世界遺産に登録されました。ベルギーには小さな醸造所が多く、ローカルなクラフトビールがメインです。特にブリュッセル郊外で造られるランビック・ビールや、修道院で造られるトラピスト・ビールなど、伝統的なベルギービールは、その地域性と特色を表す文化のひとつとして評価されています。ベルギーのビールは、食事の合間の飲み物以外にも、料理を美味しくする調味料の役割も果たしていることも大きな特徴です。機会があったら、牛肉をコクのあるビールで煮込んだベルギーの郷土料理「カルボナード」をお試しください。

 

画像:iStock(Female hands holding glasses of beer on a street, selective focus on the foreground.)

 

そしてやっぱり、欠かせないのはチョコレートとワッフル!

日本でも高級なチョコレートとして扱われているベルギーのチョコレート。有名なところではゴディバやノイハウス、デルレイなどがあります。ベルギーのチョコレートの特徴は、中の詰め物「プラリネ」の豊富さにあります。なめらかなキャラメルや果物のジュレ、ナッツやコーヒー、チョコレートのクリームなど様々。そしてこのプラリネを生んだのが「ノイハウス」です。その始まりは1912年。プラリネの登場でチョコレートは一層魅惑の食べ物となり、人々を魅了してきました。ベルギーチョコレートが有名になったのは、このプラリネのおかげ。新しくおしゃれなチョコレートショップも沢山ありますが、ブリュッセルへ行ったら、ぜひノイハウス本店にも訪れてみてください。

 

画像:iStock(many different kinds of chocolate, background)

 

そして、街に出ればそこかしこにワッフル専門店やスタンドがあるブリュッセル。ワッフルを食すには事欠きません。ワッフルと言ってもベルギーでは「ブリュッセル風」と「リエージュ風」と2種類存在しています。

 

画像:iStock

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ブリュッセル風 リエージュ風

 

簡単に言えばブリュッセル風は四角い形。生地自体にはほとんど甘みがなく、粉砂糖やチョコレート、生クリーム、アイスクリーム、フルーツなどをトッピングして、フォークとナイフで食べることが多いです。リエージュ風は楕円形をしていて、生地の中にザクザクしたお砂糖が入っているのが特徴です。パールシュガー独特のジャリッとした食感が楽しく、街の中を食べ歩きできるのは「リエージュ風」です。「ブリュッセル風」を楽しみたい場合は、サロンでちょっとおしゃれに気取ったティータイムも良い時間が過ごせそうです。

 

さて、いかがでしたか?
「おいしい!」には地理的な背景や歴史が折り重なって、今日があるということですね。フランスのリヨン、スペインのサン・セバスチャン、ベルギーのブリュッセル、どこも魅力的で、3都市周遊しようと思えばできなくない距離でもあります。コロナ禍で3年お預けだった分、たっぷり贅沢な旅を楽しみたい方は、ぜひ参考にしてみてください。

投稿世界一と言われる美食の街【ヨーロッパ編・外せない三都市】三井住友海上 海外旅行保険の最初に登場しました。

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